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片手・片足だけで腹這いする赤ちゃん 

 

 

「片手・片足だけで腹這いする赤ちゃん」について

読者様からご質問をいただきました。

 

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配信を楽しみに読んでおります。

 

9カ月になる息子は、なかなか腹這いをせず、この2カ月悩み続けていました。

最近やっと腹這いもどきをするようになりましたが、右手だけ伸ばして左手は使わない。

または両手を同時について軽く足を蹴って動くような形です。

腹這いとは呼べないかも…。

 

お座りの姿勢も大人が手を貸さなければ自力ではできません。

安定して座ることはできます。

 

腹這いも変なフォームで

お座りも自力でできないのにお尻を上げて、高ばいするようになってきました。

 

第2回の配信の中で、遡って経験させると良いとのことで、

「股関節をしっかり使って腹ばいする」とありますが、

股関節をしっかり使った腹這いは、どのように助けてあげればいいのでしょうか?

腹這いができない時から足の動きをさせてみたり、色々したのですが効果が見られず…。

 

片手、片足しか使わない場合の対処方を教えていただけると嬉しいです。

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ご質問ありがとうございます。

お子様の動きをとてもよく観察されていて素晴らしいですね。

 

 

だからこそ「どうしてこんな不思議な動きをするんだろう」と心配になるお気持ち、

よくわかります。

 

 

実は私(落田)の息子も質問者様の赤ちゃんと同じように、

片手・片足を使って腹這いする子だったんです。

 

 

発達はつながりがあり、いろんな要素が絡み合っているため、

「これが原因」と特定することは難しいのですが、

 

 

私の経験からひとつ言えることは、

 

 

赤ちゃんがその動きをしているのは、

きっとそれが、今の段階では一番効率が良い動きだということです^^

 

 

「苦手」や「できない」ことだけに

フォーカスしてしまうと心配は尽きませんが、

 

 

「得意」や「できている」ことにも同じくらいフォーカスできると、

見守るママの気持ちも少しはラクになるかなと思っています。

 

 

そこで今日は、そんな視点から

腹這いスイッチについて、いくつか考えてみますね。

 

 

①股関節を曲げる感覚

 

 

質問者様は以前から足を動かす遊びをしておられたとのことですので、

ぜひ、そのまま続けてみてください。

 

 

特におすすめなのは、

うつ伏せ姿勢での股関節エクササイズ。

 

 

赤ちゃんの膝を持って、

わき腹までしっかり引きあげてから、

 

 

股関節をクルクル回したり、

曲げ伸ばしの屈伸をしてあげましょう。

 

 

わき腹までしっかり引き上げることで

股関節が動く範囲をひろげてあげることができます。

 

 

また、股関節を曲げる感覚は、

遡れば抱っこの姿勢からつながっています。

 

 

抱っこする時も赤ちゃんの足をM字に保つよう意識して

噛み合わせの良い、よく動く股関節を育ててあげたいですね。

 

 

②寝返りは、右も左もしているかな?

 

 

左右バランスよく体を使うためには、

まず赤ちゃんが「真ん中」で体を支えられることが必要です。

 

 

寝返りは、体の真ん中を獲得する運動なので、

左右どちらもできるように促してあげることも

ヒントになるかもしれません。

 

 

ポイントは、わき腹への刺激。

 

 

わき腹は赤ちゃんが感じにくい部位なので

寝返りが苦手な方のわき腹は意識的に触れて

 

 

「ここで支えて回るんだよ」と

赤ちゃんの体に教えてあげてください。

 

 

実際に赤ちゃんを横向きにして

わき腹を床につけてあげるのもおすすめです。

 

 

③左右の体重移動ができるかな?

 

 

うつぶせ姿勢の赤ちゃんにおもちゃを見せた時、

右手も左手も同じように手を伸ばして取ろうとしますか?

 

 

もし片方だけの手を使うことが多かったら

これからご紹介する遊びを試してみてください。

 

 

腹這い特有のワニのようなクネクネした動きは、

体重を左右に移動させることによって生まれます。

 

 

ご質問のお子様のように、

右手だけを使って動いているという場合は

主に左側が体を支えるという役割しています。

 

 

つまり

 

 

・右側は動かすことが得意

・左側は支えることが得意

 

 

という見方もできるので、

互いをバランスよく使えるようになれば良いですよね^^

 

 

そこでおすすめなのが、

うつ伏せでおもちゃをタッチする遊びです。

 

 

例えば、赤ちゃんの左斜め前方におもちゃを見せて、

左手をグーっと斜め前へ伸ばすように促します。

 

 

この時、赤ちゃんの体重は右側に乗って体を支えているので

腹這いの時とは反対の体の使い方になります。

 

 

こんな風に赤ちゃんの視線と興味を利用して

楽しく遊びながら右へ左へ交互に体重移動して遊んでみてください。

 

 

おもちゃを見せる方向は、斜め前方だけでなく、

斜め後方に置いて、体ごとターンを促すのもおすすめです。

 

 

体全体を捻ることで、股関節を曲げる動きや、

床を蹴るという感覚も自然と入りやすくなりますよ。

 

 

イメージしていただけましたでしょうか?

 

 

ちょっと分かりにくいなぁという時は

赤ちゃんになったつもりで、腹這いにトライしてみてくださいね。

 

 

すぐに大きな変化は見られないかもしれません。

でもこれらの経験は、確実に種まきとなっていきますので、

 

 

焦らず、根気強く、楽しんで♪

赤ちゃんの力を信じて応援してあげてくださいね。

 

 

少しでもご参考にしていただけたら嬉しいです。